このデバイスは、M5StickC Plus2とM5用TOFセンサーユニットを使って、対象が通過したタイミングを自動で計測する「ラップタイマー」です。M5 StickC Plus2に内蔵された画面とスピーカーで操作と結果を確認できます。
レーザーの反射を読み取る仕様の都合で、検知距離が対象物の形状や色に左右されます。計測するマシンによってレンジ範囲を調整して使用してください。
天地を逆にして電源を入れると、MZ(ラジコン)モードとなり、ラジコンなどの大きな物体を計測する場合にも使用できる仕様となっています。

内容物
- ラップタイマー
- 機材固定用練り消し
- MZモード用角度調整スペーサー
別途ご準備いただくもの
- モバイルブースター等の給電装置
- USB-Cケーブル(充電用)
ラップタイマー単独でも稼働できますが、連続稼働はおよそ1時間程度となります。給電しながらもラップカウントは可能です。給電にはUSB-TypeCケーブルを使用します。
ボタン操作と画面の説明

- Aボタン:
プッシュ1回:計測スタート。
1秒長押し:ラップ数、レンジなどのリセット - Bボタン: レンジ範囲の調整。
プッシュ1回:検出範囲拡大
1秒長押し:検出範囲縮小 - Cボタン(レバーを左側に押す):
プッシュ1回:周回数+1
1秒長押し:周回数-1
3秒長押し:電源ON/OFF
基本の流れ
- デバイスの電源を入れる(側面部ボタンCを3秒程度長押し)。
- 周回数の設定(デフォルトは1)。画面左上の数字が周回数で、Cボタンワンプッシュで+1周。押し過ぎた場合はCボタン長押しで、-1周されます。
- レンジの設定。マシン通過を検知する範囲を指定。BBBMモードは40mm、MZモードは500mmがデフォルト値となります。レンジの調整はBボタンです。ワンプッシュでBBBMモードは+5mm、MZモードは+50mm。1秒長押しでBBBMモードは-5mm、MZモードは-50mmです。マシン形状によって検知できる範囲が変化しますので、事前に調整が必要です。
- Aボタンをワンプッシュで、ステータス部分「READY」表示 → シグナル点灯 →シグナル消灯。 「GO」表示で計測準備OK→センサー前を通過すると計時開始です。
- センサーの前を通過するたびにラップが記録されます。
- 設定された周回数で自動的に「GOAL」と表示されます。ゴール下の中サイズの文字(label1)が合計タイム。その下の小サイズの文字(label6)は、スプリットタイムです。
表示される内容
- label0: 経過タイム(検証用。1秒単位)
- label1: 合計タイム(GOAL後に表示)
- label2: 最大周回数
- label3: バッテリー残量(機能停止中。ファームウェアアップデート待ちとなります)
- label4: 通過センサー値(範囲内にはいると数字がオレンジ表示に)
- label5: ステータス表示(READY/GO/GOAL/周回数)
- label6: ラップタイムのリスト
- label7: バッテリー電圧(機能停止中。ファームウェアアップデート待ちとなります)
- label8: 検知範囲/レンジ
- label9: モード表示
BM RANGE:BBBMモード【レンジ初期値40mm。調整5mm単位】
MZ RANGE(赤字):MZ(ラジコン等)モード【レンジ初期値500mm。調整50mm単位】
使い方のポイント
- 通過判定は検知範囲にマシンが入り、センサー数値がオレンジになった瞬間に反応します。
- 最低でも
2秒以上
の間隔で周回してください。センサー部を長時間遮ると、誤計測となります。 - 通過時に「ピッ」という音が鳴り、ラップが記録されます。
よくある質問
Q. センサー前を通過してもラップが計測されません
A. マシンによって検知範囲が変わります。Bボタンプッシュで検知範囲を広げてください。
Q.折り返し区間もセンサーが反応してしまいます。
A.センサーに反応しやすい形状あるいは色の可能性があります。Bボタンを1秒長押しで、検知範囲を狭められます。
Q. ラップタイムが計測されないときがある
A. 誤検出防止のため、検知範囲に入っていても一度通過してから次の通過までに 2秒程度 の間隔を取っています。
バージョン等仕様
M5 Burner のバージョン:2.3.6
ラップタイマー原案と機材の選定について
ベースとなった発想フォトICを使ったゲート通過型ラップタイマーです。ゲート通過型ラップタイマーは、DJやカートなどをアクティブにこなし、お風呂をこよなく愛するエンジニア、“フログラマー”の@masuidriveさんにご協力いただきました。機器と電子部品の選定やプログラムのアイデア、サポートの手法など、さまざまなヒントをくださいました。この場を借りてお礼申し上げます。ありがとうございました!